鳥メモ

鳥に関して興味の沸いた雑学的なことを随時書いてるページです。

  1. フラミンゴの色は食べ物に由来する。野生のフラミンゴ類はカロチノイドの色素を含む藻類(スピルリナ属)を食べており、この色素を取り込み続けることで羽のみならず、皮膚までもピンク色になる。それゆえ、飼育下でこうした藻類などを与えなければ、ピンク色は褪せていく。(「鳥の雑学がよ〜くわかる本」p81)
  2. モモイロペリカンの嘴下の袋には14リットルもの水が入る。体重以上の重さになります。(「鳥の雑学がよ〜くわかる本」)
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  4. 漢名で「鵜」はハイイロペリカンのこと。漢名では鵜はテイと読む。逆にウの漢名はロジと読む。日本では奈良時代からウを鵜を書いた。(「鳥名の由来辞典」)
  5. ツメバケイは木の葉を常食とする唯一の鳥。(「鳥の雑学がよ〜くわかる本」)
  6. 日本に生息するスズメは元々はアフリカに生息していたものであるかもしれない。縄文時代後期から弥生時代にかけて、日本で発展した農耕地がスズメが生息するのに適した環境であったため、移動してきたスズメが帰化したものと考えられている。史前帰化動物の類とは言えるかもしれないが、人為的な持ち込みとも言い難いので外来種とは呼べない。 そもそも、外来種とは定義はされていないものの明治以降のものがそう呼ばれるのが通例である。それにも関わらず、奈良時代に移入されたというドバトは外来種扱いをされていて、ただの外来種どころか、日本生態学会による「日本の侵略的外来種ワースト100」の一種に指定されている。(「鳥の雑学がよ〜くわかる本」、「日本の侵略的外来種ワースト100)
  7. ミミズクの仲間であるオニコノハズク属の属名(ラテン語)はMimizuku。ミミズクとフクロウの分類学上の違いはなく、英語でミミズクに相当する言葉もないそうです。羽角の有無で分けているようです。Mimizukuの由来、意味は分かりませんでした。(ミミズク-Wikipedia)
  8. 日本の侵略的外来種ワースト100に含まれるソウシチョウの英名にJapanese Hill Robin というものがある。(ソウシチョウ-Wikipedia)
  9. 鳥類の中でハサミアジサシ類は唯一瞳孔が猫のように縦に開く。これは、日射(偏光)から網膜を守るため。ハサミアジサシ類以外の鳥は円形に開く。このクロハサミアジサシの写真(外部サイト)では、うっすらと猫のような瞳孔をしているのが見える。また、ハサミアジサシ類でも、薄暗いとき瞳孔は円形に開くという。(「鳥類学」 p196)
  10. 鳥類にも同性愛が存在する。雄同士、雌同士のつがいともに存在する。関連して、アメリカオオセグロカモメの例で内分泌かく乱物質(環境ホルモン)の影響で雄の雌化や雌同士のつがいが形成されるという問題もある(この例では農薬に含まれるDDTという物質の影響らしい)。(「野鳥」誌 2012年4月「鳥類学」 p634内分泌かく乱物質(環境ホルモン))
  11. 一般的に鳥類の可聴域は人間より狭い。また、音の大きさに関しても基本的には人間のほうが小さい音まで聞き取れる。しかし、ニワトリ類やホロホロチョウ類は人間の不可聴音である20ヘルツ以下の音を聞き、特にハト類は1〜20ヘルツの音も聞けるという。しかし、この可聴低周波音域がどのような役に立つかは分かっていない。(「鳥類学」p202)
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  13. 鳥も夢を見る。寝ているときの脳波から夢を見ていると考えられている。また、研究によりキンカチョウは夢の中で新しいさえずりのパターンを練習していることがわかった。(Dave and Margoliash 2000,Spinney 2003 「鳥類学」p214)
  14. 鳥類はすべて雌雄異体。一部の魚類のように性転換をすることもない。植物では雌蕊、雄蕊を持つように雌雄同体(植物の場合は雌雄同株というらしい)がふつう。一部の爬虫類では単為生殖が知られている。また、環境ホルモンの影響で雌化する例もあるように、人為的に性転換が行われることはできる(ニワトリの性転換)。例外的に受精卵の第一分裂の際の異常により、体の半分が雄、もう半分が雌(左右でわかれる)という個体が生まれることがある。これを雌雄モザイクという。これは1万羽に1羽の割合で生まれるらしい。(「鳥類学」p399)
  15. 鳥類の性決定は細胞による。哺乳類ではY染色体が雄の発生を促し、SRY遺伝子が精巣の発生させるが、鳥類にはこのSRYのような遺伝子はないため、性決定がどのようにされているか知られていなかった。雌雄モザイクのニワトリを用いた研究で、雌雄それぞれの側の染色体に異常がなかったこと、胚への異性の細胞の移植の実験で元の細胞の性で成長をしたことから、性決定は細胞によるものだとわかった。 (「鳥類学」p401「雌雄モザイク ニワトリの研究」「性決定のタイプ」
  16. 史上最高値の印刷された本はアメリカの鳥類学者・画家オーデュボンの「アメリカの鳥類」で、その額は約9億6千万円。競売大手サザビーズがロンドンで開催したオークションにて730万ポンドで落札。更に、それまでの最高額も同じ「アメリカの鳥類」であり、これは2000年ニューヨークでのオークションで約9億3500万円で落札されました。そして、2012年1月20日には6億1千万円でこれまた同じくニューヨークの競売で「アメリカの鳥類」が落札され3番目の高値になったとのこと。というわけなので、高値印刷書籍の1〜3位はオーデュボンの「アメリカの鳥類」が独占しているようです。 産経ニュース「19世紀の鳥類本が6億円 NYで競売、3番目高値」(2012/01/21)、個人ブログ「中川輝光の眼」のニュース引用の記事より「ジョン・オーデュボン氏の画集「アメリカの鳥類」が730万ポンド(約9億6000万円)で落札」(2010/12/08)
  17. 1932年までウミウとカワウの名前は逆につけられていた。つまりウミウが「カハウ」と呼ばれ、カワウが「ウミウ」と呼ばれていた。(「鳥の名前」p55)
  18. コマドリの学名はErithacus akahige、アカヒゲの学名はErithacus komadori。これはコマドリとアカヒゲの標本を取り違え、誤った命名をされたという話である。また、アカヒゲの外貌はクロヒゲと呼んだほうが適当なものであるにも関わらずアカヒゲと名付けられるに至ったのは、「あかひけ」(赤い毛)をアカヒゲと読み違えたのが原因といわれている。(「鳥の名前」)
  19. 鳥の酸素取り込みの効率は標高0mで哺乳類の1.3倍、標高1500mでは2倍。(「恐竜はなぜ鳥に進化したのか」p300)
  20. ソアリングに要する力ははばたき飛行の3%程度。(「世界の渡り鳥アトラス」p23)
  21. アネハヅルなどがヒマラヤ山脈を越えて飛ぶのは有名だが スズメでさえも海抜6000m以上の薄い酸素の中を平気で飛ぶ。これは、デューク大学で高度6100mと同等の気圧にした部屋にスズメを入れるという実験で観察されたものである。また、同時に入れたハツカネズミは昏睡状態に陥った。「チョウは零下196度でも生きられる」p90
  22. 鳥の嘴の表面はケラチン質に覆われ、その下はもちろん骨がある。これと同じ構造なのがウシ科(ヤギも含まれる)の角でよく見られる。サイの角は骨を持たないケラチン質。「生き物をめぐる4つの「なぜ」」p167
  23. 人はヘリウムを吸うと声が高くなるが、鳥ではほぼ変わらない。ヘリウム中では音の周波数が異なるために高い音に聞こえるが、声帯または鳴管の振動が口の中などで共鳴して変化しないものは高く聞こえない。(「小鳥はなぜ歌うのか」p128-)
  24. 樹上に巣を作る鳥は普通晩成性であり、一夫一妻。地上に巣を作るダチョウ、クジャクなどは早成性で一夫多妻である。(「ワニはいかにして愛を語り合うか」p30)
  25. ミツオシエは蜂蜜を食べるためにラーテルに蜂の巣の場所を示すように鳴くが、ワタリガラスも同様な行動をとることが観察されている。上空から獲物を見つけるとオオカミを急き立てるようにして獲物を狩らせる。そしてオオカミの捕食後の獲物にありつくという。(「カラスはどれほど賢いか」p177)
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ページの作成:11/10/16 最終更新:12/10/25